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法律マメ知識

【金銭トラブル】:リフォーム代金と敷金

Q. 3年間借りていたアパートを退去したのですが、大家さんが敷金を返してくれません。
A. 下記のQ&Aに解説しました。
裁判員制度を知ろう〔2〕裁判員制度を知ろう〔1〕
 先日、3年間借りていたアパートを退去したのですが、大家さんが「畳や壁紙を替えたりなどのリフォーム代金がたくさん掛かった」と言って、敷金21万円を返してくれません。そんなことが許されるのですか。
 敷金は、本来保証金であり、賃貸借契約が終了したときには返還すべきものです。但し、入居者(借主)が賃料を滞納したり、部屋を傷つけても修繕しないような場合には、大家(貸主)は預かっている敷金から差し引く(相殺する)ことはできます。問題は、退去時のリフォーム代金まで、敷金から差し引けるかであり、よくトラブルになっていますね。
 大家さんは、「入居するときの契約で、借主が退去するときは、原状回復することになっているじゃないか」と言ってくるのです。
 確かに、契約書には、そのようなことが書いてあります。しかし、「原状回復」とは、借主が部屋を借りた当時の状況に戻すと言うことを意味するものではありません。借主が通常の使用をしているのであれば、殊更の「原状回復」は不要なのです。つまり、借主が通常の使用をしていても生じる損耗(汚れ・痛みなど)や時の経過によって自然に生じる損耗は、貸主側が負担するものなのです。
これらのことは、1998年に国土交通省が発表した「現状回復をめぐるトラブルとガイドライン」にも書かれています。もちろん、ガイドライン自体は法的拘束力を持つものではありませんが、これまでの裁判例などを参考にして作成されたものであり、実際上は極めて有力な判断材料となります。
 では、私が負担しなければならない損耗とはどんなものを言うのですか。
 基本的には、3年間の使用の割りに汚れているな、傷ついているなと思われる場合です。たとえば、ヘビースモーカーのため特に汚れがひどい、子どもが暴れて通常はない箇所に傷がある、目立つ場所に目立つ汚れ・痛みなどがある、などです。
なお、修繕費用は借主が負担するという特約をしている場合もありますが、これも常に有効という訳ではありません。賃料がかなり低いとか、入居時には常にすべて真新しい状態にしている部屋であることが売りになっている場合とか、合理的な理由がある場合でないと無効になってしまいます。
 理屈は分かりましたが、それでも、大家さんが敷金を返してくれなかったらどうしたら良いですか。
 説得、交渉がうまく行かなければ、簡易裁判所の調停か少額訴訟を利用すると良いでしょう。調停は、相手(大家)の出方次第であり、必ず解決する訳ではありませんが、比較的簡単・手頃に行えますし、調停委員が説得してくれるでしょうから、解決する可能性が高いです。
少額訴訟は、多少面倒ですが、比較的速やかに必ず解決させてくれます。もちろん、特別のことがない限り(通常損耗や自然損耗である限り)、あなたには敷金が戻ってくるでしょう。少額訴訟のやり方については、簡易裁判所で聞く、インターネットや図書館などで調べる、弁護士に聞く、などをして下さい。

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